もしや脚本家は〇！ファン？～BARAGA鬼DVD鑑賞～

友達からずっと前に借りてたDVDの１つ。
一気に見られないので、チャプターに分けて、昨日と今日で見ました。

Z団の「BARAGA鬼」。
いわずもがな、バラガキ…つまり副長が主役。
なので、副長好きの私に、と友達が貸してくれました（笑）。


結構シビアに突っ込んでますので、この作品を気に入ってらして、マイナスな評価なんて聞きたくないわ！…と思う方は、ここから回れ右です。

全体の感想から言えば、脚本がちとアレなんですが、それを役者さんがカバーしてくれている感がありました。

だってね～せっかく副長が主役なのに、副長の何にスポットを当てたかったのか、タイトルの割にピンボケしてて、勿体無い気がします。
きっと短い時間に詰め込み過ぎたんだろうなぁ。
早口で捲し立てる部分が多くて、幕末をあまり知らないお客さんには、ちょっと不親切な感じです。

あと、一番気になったのが、度々組！をフラッシュバックさせるようなシーンが。
脚本書いた人、三谷さんのファンなのかな？(^_^;)

周平と源さんの下りなんて、史実でそういう表現は残されてませんからね。
鳥羽伏見の戦死の仕方まで、まんまやん！…みたいな（爆）。
ちょっとくらい、捻らないとダメだぞ～ぅ！


物語の始まりは、京都祇園祭の宵山。
池田屋の２階から始まります。
多分名前は呼ばれなかったけど、黒布で顔を覆ってて、顔が分からなかったけど、絶対あの子が栄太だ!!…というのは見つけました（恐るべし稔麿センサー/爆）。
桂さんが尊攘激派の志士に言ってるセリフ…あ～私は恋華の泡沫シリーズで栄太に言わせてたやつだ…通りで聞き覚えがあると思った。
…と、そんな始まりでやり取りを聞いていたら、新選組の御用改めが始まったのでした。


大久保どんの薩摩言葉がとっても流暢で、感動しましたvv
桂さんは標準語だったけど（笑）。
でも、この作品見て、ますます薩摩嫌いに拍車がかかりましたわ♪（爆）
花柳に負けないくらい、この大久保どん、腹黒いです。


キョクチョが顔もなんだか史実に近い感じがしました。
武骨な見た目と打って変わって、お茶目さんでしたけど。

かっしーは、いい感じにかっしーでした。
理知的でちょっと艶もあって。


新八が、ものすごくうっとおしい（笑）。
左之の方がまともってのが新鮮で、これはこれでいいコンビ♪

総ちゃんと平ちゃんが仲いいのも、嬉しかったです。
平ちゃんが可愛いのだ！
程良く御落胤の品も持ち合わせつつ、ピュアな感じがいい！
これが、より油小路の悲劇を際立たせておりました。

やっぱり、何の作品で見ても、油小路の変は切ないです。
その場から逃げるべきか、それとも戦うべきか葛藤した末に、御陵衛士として生きる決断をする瞬間の、あの平助の切ない叫びが、どうしても涙腺の崩壊を招くんですよね。


ハジメちゃんは、なんかオダジョーを彷彿とさせるな…と思って見てたら、役者さん本人がやはりそれを意識してしまったようで…
なんならこけしも彫っとくか？（笑）

周平と、鉄之助の設定がこのBARAGA鬼ではオリジナルキャラで存在。
最後の箱館で、女盗賊のお嬢が鉄の役割なんだと理解。
これはちょっと面白かったかもしれないです。

…が、同じオリジナルでも、お紋の存在はちょっと気に入らなかった。
容保公が簡単に裏切るような女を雇うなんてないでしょう。
会津の人は一番義を重んじるのに、あんなすぐ薩摩につくか！？


箱館戦争では突っ込みどころ満載（笑）。

大久保と桂が、蝦夷に上陸してるぞ、おいーっ！
トシが蝦夷に来るまで、近藤さんの死を知らんぞ、おいぃ～っ！
だったら会津の天寧寺で、誰が近藤さんの墓を建てるんだ！？
盗賊といえど、総攻撃に向け新政府軍が包囲している蝦夷に、そうたやすく侵入できるのか、おいぃぃ～っ！


これ、きっと幕末に詳しくないうちに観た方が、純粋に楽しめる作品だと思います。
会場のお客さん達が、シリアスに観ている時に、笑ってしまう個所が何度もありましたので、わし会場にいたら、きっと浮いてたに違いない！
よかったDVDで(^^ゞ

殺陣はかなり洗練されてましたね。
薩摩軍のモブキャラ（と見受けられる方々）が、ちゃんと示現流の構えをしていたり。
要所要所で、いいこだわりも見受けられました。

あれ？副長メインなのに、副長の感想が…
それくらい、周りのメンバーが個性的でした。
そんな中で、よくぞ根本さん、冷静なままの副長を演じ続けていたな、と。
全体的な印象ではなく、役者さんをピックアップするのであれば、根本さんの副長は、結構いい感じだと思います。