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日々TOKIOネタ、幕末ネタに走る傾向が…
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色々と御心配をお掛けして申し訳ありませんでした。
この件と向きあって、私なりに受止め、気持ちに答えを出しましたので、筆を取りたいと思います。


既に、彼女と交友のあった方々のブログで、目にしていらっしゃる方もいるかと思われます。
「徒花」の管理人である天野千成さんが、2008年8月24日未明、急性クモ膜下出血にて急逝されました。
先週の木曜に前夜式、金曜日に告別式が行われ、千成さんはたくさんの方に囲まれて旅立っていかれたそうです。
ご報告が遅れ申し訳ありませんでした。
連名でお知らせを出していますので、詳しくはこちらをご覧下さい。
なお、この件に関しましては、メール等でお問い合わせ頂きましても、お知らせしていること以上にお答えできることはございません。
こちらではご返答致しかねますので、興味本意でお問い合わせ頂くのはご遠慮願います。



私と千成さんが出会ったのは、2005年の初め…
かおるとしてではなく、別のサイトのHNで出会いました。
現在運営している別サイトの前身「浅葱恋模様」に、一ファンとして現れた副長好きのお嬢さん、それが千成さんでした。
その当初は恋華サイト、中でも副長を取り扱っていらっしゃるサイトはほとんどなく、「なぜ副長はあれ程素晴らしい人なのに、恋華ではこんなにマイナーなのか」とよく二人で憤慨していたものです。
以来同じ副長スキーとして、サイトのチャットをはじめ、色々語り合う仲になりました。
幕末好きな人の中には、史実を度外視していたり、外見だけで偉人を判断するような方もいらっしゃるのですが、彼女の人となりに触れ、作品に触れる事で、この人は本当の土方歳三をよく知っている人だな…というのがひしひしと伝わってきました。

私と千成さんの間には、どういう偶然か副長とも縁の深い5月に縁がありまして…
初めてご対面する事になったのが、5月…それも千成さんのお誕生日でした。
函館で行われる五稜郭祭にお友達といらっしゃるとの事だったので、会う約束をし、ご到着される当日、美里ちゃんと二股口、江差、松前方面を巡っていた私は、その足で千成さん達を迎えに行きました。
雨の五稜郭で、一通に阻まれなかなか辿り着けず、お待たせしてしまった覚えがあります。
この時千成さんとご一緒していたのが海響さんで、千成さんが古戦場街道で発した一言から、このサイトに1つの連載が生まれる事になりました。
それが「倶楽部五稜郭」です。
千成さんがシ○ックス五稜郭店を発見。
その店構えと名前がホスト倶楽部っぽい…という話から、恋華のキャラがホストになったらどうなるんだという話で、4人であれよあれよと構想ができ上がったのです。
ここまで固まってるのに、形にしないのは勿体ないということで、サイトで連載させて頂く事にしました。
もちろん、この話のヒロインは、その構想を練った4人をそのまま登場させております。
この連載に関しましては、今回のことで一つの結論を出す事になりましたので後で改めて記載したいと思います。

この五稜郭での出会いは、その後の私のオフ活動をも変える事になりました。
切欠は「副長好きのかおるさんにお願いがあるのですが…」と依頼された土鈴アンソロ「絆」の原稿でした。
締切の頃合と詳細をお聞きし、そのスケジュールならばいける…と思ったのと、やはり土鈴を少しでも普及させられたらという思いがあったので、お引き受けする事にしました。
そこから何時の間にか今までにないオフ生活をする事に…
それまで、中々描く時間が取れなかったり、イベントに参加できなかったりするので、1つのジャンルに1~2冊出せればいい位のスローペースで活動していた私が、恋華だけで個人誌5冊、寄稿3作という自分でもビックリのペースに。
どの作品もオフで出すかどうか迷っている所に、「描かないんですか?私はかおるさんの~が読みたいですvv」と背中を押してくれました。
そして描くという事で、千成さんは私をたくさんの方と引き合わせてくれました。
その縁がなければ、今回こうして千成さんの事を知る事もできなかったのだと思います。

その後、D3さんの恋華イベントにお誘いし、千成さんを声優イベントデビューさせたこともございます。
私が舞台を観に行ってるときは、「こちらに来ているなら一緒にゴハンしませんか?」と誘ってくれたり…。
私が総長の人柄や思想が好きな事も熟知しているので、「この作品なら素敵な副長と総長に会えますよvv」と幕末伝を薦めてくれたり…

いつも他人への気遣いを忘れない、優しく頭の切れるお嬢さんでした。


私が最後に千成さんとお会いしたのは、これまた5月…
今年のGWでした。
3日に歌舞伎町で舞台を観終った足で、新宿駅で待ち合わせ。
その時お化粧をして、可愛らしい装いでいらしたので会った第一声で「わ~可愛いvv」と言った所、「就活があるんで色々弄ってるんですよ。」と照れていらっしゃったのを覚えてます。
一緒に飲みながら、DSの学研発売の某ソフト攻略の様子を見せてもらいました。
「鳥と髭がなかなか仲間になってくれないんですよ。」と苦心されており、分かる範囲の説得には、私もお手伝いしました。
事新選組と安政の大獄に関して反応が早いので「かおるさん何で詳しいんですか!?」と驚かれつつ、「私も箱館以外も勉強しなきゃ駄目ですね…。」なんて仰っていたり。
大鳥フォーラムの話とか、榎本総裁の没後100年祭の話など、幕末の話でも盛り上がったり。
いっそ箱館に骨を埋めるつもりで、北海道に就職…等という話題にも花が咲きました。
翌4日は朝から、沙月さんとも合流し、宇都宮方面を攻めました。
そのときの様子はブログでも書きましたが、観光案内のおじいさんに、千成さんの電波受信を邪魔されたり…とハプニングもあったのですが、お寺の住職さんからお話を聞けたり、実り多く楽しい旅でした。
宇都宮がカクテルで有名だったのもあり、そこからまた何故か沙月さんも巻き込んで、倶楽部五稜郭ネタで盛り上がり、そこでこの連載の最後の部分の構想が浮かんだので、後日アップするからお楽しみに…という事でお別れしたのです。

ちょうど今月の初め、千成さんの新刊の原稿が上がったあと、そのネタの前提となる話を急いであげ、案内状と称して”ラーメン・ソーメン・僕イケメン”なデコメールを送って、千成さんを爆笑させたり。
髭口調、鳥口調でメールを送ったりしていたのですが…
あんなメールが最後になってしまうなんて。


出会った時から、千成さんには同じ匂いを感じておりました。
…というのも、あまりにも真面目なので、絶対妥協しない人だと感じたのです。
だからこそ、どんな状況でも人を優先させ、「無理をするな」と言われても無理をしてしまう。
それでもまだ、ご実家にいらっしゃったときは、生活は安定していたと思うので、それほど心配はしておりませんでした。
気になるようになったのは、ご実家を離れ単身奈良へ進学されてからでした。
日々学校から帰宅するのが午前様。
「これから帰宅します。」と言われたときの時間にビックリするような毎日で。
なかなか食事もバランスよく摂れるような状態ではなく、特に原稿執筆時期になるとドリンク剤を多用する生活が続いていらっしゃったので、日頃お世話になっているからと”蝦夷の味覚”と称して地元の野菜やソーセージ、傷まなくて簡単に調理できそうなものを詰め合わせにして送った事もありました。

しかし、昨年末より自分の身近で異様な事態に見舞われ、少しずつ彼女の事を気にかけてあげる余裕がなくなっていました。

度々原因不明の頭痛を訴えていらっしゃった時に、脳の病が頭を過り、この生活を続けていると危険だな…と思い始めるようになったのです。
今思えば、この頭痛もクモ膜下出血の前兆だったのでしょう。
その頃には「無理するなと言っても無理でしょうけど、ゆっくり休んで下さいね。」くらいの声かけしかできませんでした。

そしてこの夏、大鳥さんが切欠で最初は「アンソロ原稿に挿し絵を描いてもらえませんか?」という話だったのですが、某アンソロでは私も寄稿させてもらう話の運びとなったので、では別の作品で大鳥さんを描こう!という話から、あれよあれよと今回の千成さんの新刊を作成する話ができたのです。
その頃は、まだ追い込まれる前の話だったので、軽い気持ちでいたのです。
日頃彼女の忙しさを知っていながら、更に原稿を1作追加させるなんて、無謀以外の何者でもないのに、私はその約束をしてしまいました。
そして原稿の執筆時期にかかり、千成さんが倒れた事を知り、焦ったのですがご本人は「ただの貧血ですので大丈夫です。」と気丈に振舞っておられました。
この頃から、もしかしてただの貧血ではないのかも…と、脳と心臓に負担をかけていないか不安になってきました。
あの時、早急に病院に行くことを薦めておくべきでした。

これだけ前兆を感じていながらも、私は新刊の発行に向けて締切に原稿をあげてしまいました。
人様の原稿だから絶対に落とす訳に行かない!と思ったのが、逆に徒となってしまいました。
他人の原稿があるのに、責任感の強い千成さんが新刊を落とせる訳がありません。
もし、あの時私が原稿を落とせば、その間千成さんは睡眠を削ることはなかったし、極限の状態まで追い詰められる事はなかったのです。
どうして一言「無理しないで冬に延ばそう」と言えなかったのか…。


自分が千成さんと同じ年のころ、仕事で帰宅が午前様、寝るのはみなが出勤を始める頃、そして昼のミーティングまでに出勤するというサイクルが週6で続き、眩暈で車の運転すらできなくなりそうな状態になり、後頭部の頭痛が続き、命の危険を感じたので今の仕事の転職したのです。
そんな体験をしていたにもかかわらず、同じ様な状況に陥っていた彼女にもっと気を配ってあげるべきでした。

もし…と思っている事を全て行えていたとしても、結果が変わったどうかは分かりませんが、それでも少しでも…と、数日はそればかり考えていました。
最近モンスターと呼ばれるような大人が増えてきている中、千成さんは若いのに珍しく、礼儀正しく、他人に配慮できる、まさにいまの社会には必要な貴重な方だったのに…
人生まだこれからという若い才ある人の命を守れなかったのは、とても悔しいです。


これだけ生前お世話になったのだから、どうしても最期のお見送りはしたい…と思っていたのですが、どうしても抜けられない仕事があり、飛行機の都合上
間に合わないので参列叶わず、気持ちの整理がつけられず、ブログで中途半端に気持ちを吐き出してしまいました。
そのおかげで不振に思われた方や、いらぬ心配をおかけしてしまった方がたくさんいます。
本当に申し訳ありませんでした。

どうしても抜けられない仕事のあった日、出勤中にうちの担当さんがラッシュ時にイタズラでたくさんの車を止めてしまったその現場に、偶然鉢合わせました。
その時に「かおるさんはここでやるべき事があったんですから、こちらに来ちゃ駄目なんですよ。」という千成さんの声が聞こえたような気がしました。
体のいいいい訳かもしれませんが、行けなかったことも偶然ではなく必然であったのだと、そう思い、だったら私がやらなければならない事を、全力でするだけだ…と、自分の思考の向きを転換させることができたのです。


私の尊敬する幕末の某偉人の方は、人には人それぞれの人生の春夏秋冬があり、歳月だけで長いか短いかを決めるべきではない。人生の最後に宿した実が
後世に芽吹くのであれば、その人の人生は実り多きものであり、肉体は死しても魂は残るのだ…とそう説いていました。
千成さんの人生は歳月にすれば短いのですが、でも彼女はたくさんの人に後世に芽吹く種を残してくれた。
だったら、私はその種が芽吹くよう、育てていかなければ…と思うのです。

千成さんの新刊は、まさに彼女の命が詰まっています。
是非とも一人でも多くの方に手にして頂ければと思います。

またサイトの運営に関しましても、色々と考えました。
千成さんご本人をヒロインに展開させていた「倶楽部五稜郭」に関しましては、やはりご本人あっての作品…なので、今後の更新を差し控えさせて頂きたく思います。
ただし、その中には千成さんが書いて下さったお話もございますので、ページはそのまま残しておきたいと思います。

またオフ活動について…ですが、千成さんとは、来年1月のインテの約束をしており、そこで「恋詩」の後編を出す予定でおりました。
実は野倫発行の背中を押してくれたのも、その続きを一番楽しみにしてて下さったのも、千成さんでした。
恋華には彼女とのたくさんの思い出が詰まっているので、作品に触れるのも心苦しく、手を離したい気持ちもあるのですが、千成さんが楽しみにしていた話を、中途で終わらせるのは、彼女に対しても申し訳が立ちません。
「恋詩」の後編は必ず描かせて頂きます。
多分それが、私がオフで出す最後の恋華になると思います。

自分のけじめをつけられる様、そして千成さんの命のリレーが繋げられる様、ここ数日考えて出した答えです。
書きたいことが色々あり、上手く纏められていない気もするのですが、これが今の私で書ける精一杯なのだと思います。

これからも、ずっと千成さんは私の心の中でも生き続けていくでしょう。
彼女が与えてくれた数々の宝物を大切に、彼女に恥じる事のない人間でいたいと、そう思います。
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